遠くで泣いたり怒ったり笑ったりする人たち

今週のお題「好きなお茶」

 

もう昔のことだけど、深夜のテレビでふと出会う映画がなんか良かった。

 

期待も前情報もなく、いつのまにか見入る路地裏の水たまりのような何とも言えなさがあった。

特に洋画の細かい心情描写が沁みる。

登場人物にしみじみと、

「住んでる場所や生きてる時代は違うけど、この人たちも同じ心持ちなんだな」

みたいなことを思ったりした。

 

(他チャンネルで芸人の挑戦的なバラエティがやってたりすると、対比でよけい静けさを感じたりした)

 

そしてCMになって飲みに行くお茶がとてもおいしかった。

ポコポコと沸かして、湯気をたてながら茶飲みに淹れる。すすりながら部屋にゆっくり戻る。

 

苦みと温かさが、泣いたり怒ったり笑ったりしてる画面の中の人達と不思議に通じてる気がした。

 

 

 

 

夜明けのビッグバン

<p>今週のお題「爆発」</p>

いきなり告白の話になった。

「はじめて人を好きになった。今年中に気持ちを打ち明ける」みたいなことを同僚が言うのだ。

ファミレスには深夜の眠気が漂っている。僕たちのほかに客はいない。

ビッグバンの話を続けたかった僕は、(さりげなく無視するために)ドリンクバーに向かった。

同僚はついてきた。

「向こうも俺のこと好きだと思うか?最近よく目が合うんだ。この前は誕生日にハンカチをもらった」

という意味の言葉を背後から投げてくる。

「爆発しろ」と僕は思った。

席に戻ってすぐ寝てしまう。

突っ伏す僕に同僚はしゃべり続けていたらしい。

店の外に明け方を背景に電話をかけている同僚が見えた。

広がる笑顔も。

それから彼とは疎遠になる。

僕とは別の宇宙に行ってしまったのだ。

恐竜と夕日

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恐竜と夕日

恐竜は昼にしか生息しない(僕の中では)。

夕暮れとか雪の草原とか、遠くで台風の音が響いているとか、そういう所に恐竜はいないのだ。

 

同じように僕の計画には、眠気とか、肌寒さとか、急用を思い出したとかは存在しない。

でも一歩「本当に」計画に足を踏み入れると、多種多様の「いろんな何か」がそこには含まれている。

なので大抵の場合は、裸でジャングルにさらされたみたいに、すごすご退却する。

 

でも世の中にはそうでない人たちもたくさんいる。彼らの計画には「何が入っているのだろう」といつも思う。

 

 

 

寝不足と病院の廊下は似てる

寝不足だと「作者が変わったのか?」くらい景色が異なる。

今日はそれだった。

 

(たしか)睡眠5時間以内の日が続くと、酒に酔ったのと同様になるらしい。

連休前の油断とはいえ、4時間寝はかなりしんどかった。仕事の帰りたさが1.5倍になった。

 

寝不足は、タイトルで言ったように、病院の廊下似だ。

音がやけに響いて、人の気配が薄い。空気は事務的で、みんな何かを断念したかのように見える。

一種の詩情?がなくはないけど、毎日は嫌だ。

 

作者をいたわるために、よく寝ようと思った。

 

 

 

夜になるとやる気がでる現象

 「もう寝なきゃ」という今ごろの時間帯になって、やる気が立ち上がる現象。

 

日中は「まだまだ時間が余ってるし、今はなんかイマイチだから」と主にスマホを触っている。

何やかやで夕食が訪れて、いつの間にか夜遅い。すると泣きはらした後みたいにやる気が訪れる。でも寝ないといけないので寝る。